胃内視鏡
皆さんの胃カメラに対するイメージはどのようなものでしょうか。『息が出来なくて苦しそう』、『オエッとなってしまって辛そう』など、マイナスイメージが強くて、つい敬遠してしまいがちですよね。しかし、食道癌や胃癌を早期の段階で発見するためには、定期的に胃カメラを受けることが不可欠です。
現在のがんの部位別の罹患数は、胃がんが大腸がんに続いて第2位です。しかし近年、内視鏡の細径化、とりわけ経鼻内視鏡の登場により、以前より苦しい思いをせずに気軽に内視鏡検査を受けられるようになったため、早期胃がんの検出率や、ピロリ菌の検出率が増えた結果、胃がんによる死亡率が減少してきていると言われています。つまり、胃カメラを定期的に受ける患者さんが増えたため、胃がんによる死亡率が減少してきているともいえるでしょう。従来の職場健診などで行われているペプシノゲン検査(採血による胃粘膜の萎縮を間接的に評価する検査)だけでは残念ながら胃がんの罹患に対する相対的なリスクしか評価できません。また、健診のオプションとして行われる腫瘍マーカーの検査は、がんがかなり進行してからでなくては陽性とはならず、がんの予防や早期発見の観点からは適切とはいえません。つまり、食道がんや胃がん、大腸がんといった消化管のがんの早期発見には、定期的な内視鏡検査を受けることが不可欠なのです。
当院では、出来るだけ苦痛を少なく、精度の高い内視鏡検査を受けていただくために、胃カメラに関しては従来の内視鏡より軟らかく、かつ飛躍的に画質が向上し、後述するBLI(Blue Laser Imaging)やLCI(Linked Color Imaging)等の特殊光に切り替えることで、がんの検出能力を更に向上させることができる最新鋭のレーザー経鼻内視鏡(FUJIFILM社;LASEREO 7000システム+EG-L580NW7)を新たに導入致しました。
また、嘔吐反射が強く、どうしても胃カメラを受ける自信がないという患者さんのために、軽い鎮静剤を用いた苦しくない検査をご相談に応じて行っております。
経鼻内視鏡検査
近年、鼻から入れる経鼻内視鏡の登場により、内視鏡検査による苦痛は大幅に緩和され、テレビなどのマスコミでも盛んに紹介されています。
経口の胃カメラと比べると、オエッとなる嘔吐反射の出現が大幅に軽減され、慣れると検査中に胃カメラを入れられた状態で医師と会話が出来るほどです。また、経鼻と経口の両方の検査を受けたことがある患者さんの約9割が次回も経鼻内視鏡を希望したという報告もあります。
当院では従来の経鼻内視鏡よりも更に軟らかく、かつ画質も向上した、最新鋭の経鼻内視鏡を導入しております。より苦しくない胃カメラを是非体験してください。
がんの早期発見をめざして
最近では食道や胃、大腸などの消化管のがんを早期の段階で発見することで、より侵襲の少ない治療を選択でき、外科的な開腹手術ではなく、内視鏡で手術を受けられるケースが飛躍的に多くなってきました。これは、近年の内視鏡の解像度の向上や、拡大内視鏡の普及、BLI(Blue Laser Imaging)や、LCI(Linked Color Imaging)、NBI(Narrow Band Imaging)などの特殊光の併用による診断技術の進歩により、これまで発見することが困難であった小さながんも発見されるようになり、更に内視鏡治療に用いられるデヴァイスや高性能の高周波治療機器の開発により、内視鏡治療の適応症が拡大され、消化管の内視鏡を用いた手術の全国的な件数の増加に寄与しています。
当院の院長は、順天堂大学医学部附属順天堂医院や、その関連病院である越谷市立病院において、内視鏡治療(ESD、EMR、大腸ポリープ切除術)の専門医として多数の早期胃がんや早期大腸がん、胃・大腸ポリープの治療を行って参りました。
内視鏡治療の専門医としてのこれまでの経験を生かして、がんの早期発見をライフワークとして現在も情熱を傾けています。
拡大内視鏡について
拡大内視鏡とは、内視鏡検査時に病変を見つけた際に瞬時に倍率を最大100倍までupでき、微細ながんの初期病変でも、詳細に観察が可能な、内視鏡診断の精度を飛躍的に向上させる内視鏡装置です。拡大内視鏡は陥凹がんと言われる早期に発育する危険ながんや、LST(大腸の壁に沿って這うように伸展し、発見が困難な大腸腫瘍)をベースとしたがんの発見には有用です。また、前癌病変である腺腫と、治療の必要のない非腫瘍性ポリープの鑑別を正確に行うことができ、無駄な内視鏡治療を少なくする事が出来るというメリットがあります。また、がんの内視鏡治療の適応を診断したり、治療後の再発や出血の予防にも有用です。
BLI・LCI システムについて
BLI(Blue Laser Imaging)システムとは、粘膜表面の微細な血管を認識するシステムで、通常の内視鏡検査にこのシステムを併用することで、内視鏡の診断機能を飛躍的に向上させることができます。 がんや前がん病変である腺腫が出来ると、その粘膜の微細な血管パターンが変化します。この変化がBLIシステムを用いることでより鮮明に描出され、通常の内視鏡検査では解りにくい病変の発見にも有用です。また、腫瘍の病理診断にも有用で、世界的にも大変注目されている、日本が世界に誇る画期的な内視鏡診断システムのひとつです。また、LCI(Linked Color Imaging)システムとは、赤みを帯びた色はより赤く、白っぽい色はより白くなるように色の拡張・縮小を行い、粘膜の微妙な色の違いを強調し、炎症の質的な診断をサポートしてくれるシステムです。これにより、将来的にがんの原因となるような危険な炎症も発見しやすくなります。
当院ではより精度の高い検査を提供できるように、このBLIとLCIを搭載した最新鋭のレーザー内視鏡システムを導入し、大学病院にも引けを取らない高精度の内視鏡検査を実践しております。
※連携病院
- 順天堂大学医学部付属順天堂医院
- 日本医科大学武蔵小杉病院
- 横浜市市民病院
- 横浜労災病院
- 済生会横浜東部病院
- けいゆう病院
内科
糖尿病、高血圧、高脂血症、一般健診、特定健診(メタボリックシンドローム健診)予防接種各種対応
内科の診察科目はとても多く、当医院の専門的診察もほぼ内科に含まれると言えるでしょう。なかでも、糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣に起因する疾患が主な内科の診察になります。もちろん一般検診や特定健診、インフルエンザ予防接種なども含まれ、現代病とも言われるメタボリックシンドロームの診察もこちらになります。当医院は内科と皮膚科が併設されていますので、日常の細かな体調管理や診察も同時に行えます。より専門性の高い消化器科や肝胆膵科なども兼ねておりますので、お身体に不調があればまずはお越しになっていただければ幸いです。確実な問診を行ってから各検査へとすすみ、最適な治療方法をインフォームドコンセントのもとで行っていきます。
消化器科
胃がん検診、大腸がん検診、胃腸炎、胃・十二指腸潰瘍、過敏性大腸症候群、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
消化器科で行う診察は胃がん、大腸がん、胃・十二指腸潰瘍など、内視鏡を使った検査が多い項目です。当医院の内視鏡検査はそれまで内視鏡治療で培った経験値を活かした、高いレベルの検査を提供しています。
※NBIシステムの特殊光でハイビジョン映像をより鮮明に映しだす高精細な情報が、検査当日に結果を出せる迅速さを引きだしています。当医院では内視鏡を使うがんやその他疾患の早期発見を念頭に置いており、重篤な場合や手術を伴う治療には提携病院のご紹介をしておりますのも、内視鏡治療の最前線で活躍してきたスキルがある医師だからできるものです。
当医院は内視鏡に限らず、全てのデバイスのパフォーマンスが最大に発揮される包括的な設備を整えており、さまざまなスキルを使って抜けの無い検査結果を出すことが可能です。定期的な体調管理に当医院の内視鏡検査をおすすめするのも、30分~1時間で検査結果が出るので、時間が空いた時などに行えるメリットがあるからです。
※NBIシステム(狭帯域光観察) 内視鏡のスコープ面に特殊な青と緑の光を当てることで、血管や粘膜表面の状態を精細に描き出すことができるシステム。診断結果を飛躍的な向上させた立役者として、今では内視鏡検査にとってNBIシステムは無くてはならない存在になっています。
肝胆膵科
B型・C型肝炎、肝硬変、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、慢性膵炎、胆嚢ポリープ、胆嚢結石、肝炎検診、肝臓がん検診など
肝臓がん、胆道がん、胆嚢結石、B・C型肝炎、肝硬変、慢性膵炎などが肝胆膵科の診察項目です。B・C型肝炎ウイルスに感染すると、B型10%、C型70%の確率で慢性肝炎になるとされています。この予防策として、肝炎ウイルス検査がとても大切になります。肝炎ウイルスは頻度は高くないとしても、人への感染が懸念されますので、早期の発見は欠かせません。
また肝臓から分泌される胆汁成分が胆嚢の中で固まると、胆嚢結石となってしまいます。主な原因としては、肥満、カロリー・脂肪分の摂取過多、胆嚢の働きが弱っていることなどが考えられます。そこで、胆嚢結石の検査に当医院の内視鏡検査のスキルがとても役に立ってきます。
最新鋭の内視鏡で胆管結石などを発見した場合は、砕石・採石が行える最適な医療機関の紹介をいたしますし、すい臓がんなどは早期発見に超音波検査なども必要になってきます。重篤な症状に発展しやすい疾患が多い肝胆膵科は、内視鏡や超音波検査装置などが欠かせないばかりか、培ってきたスキルが必要とされます。
健康診断
当医院ではさまざまな検査、治療とあわせて、日ごろの健康維持のための定期検診や自費での健康診断も行っております。昨今は生活習慣病予防の一環としておおまかな健康診断が行われますが、詳細に調べるには当医院で別途検査を受けることをお勧めします。内視鏡などで行う検査なら、一般の健康診断では見つからないがんの早期発見などが期待できます。
さらに横浜市の検診※や国民健康保険及び社会保険の特定健診※なども行えます。まずはご相談ください。
可能な検査
血液、生化学的検査
尿検査
生理機能検査(心電図、血圧、酸素分圧検査)
X線検査(胸部・腹部単純撮影)
胃透視、注腸造影検査(横浜市の検診での検査はこちらになります)
超音波検査(胸・腹部、頸動脈、下肢動脈・静脈、甲状腺、皮膚)
内視鏡(経鼻胃内視鏡、経口胃内視鏡、拡大機能付き大腸内視鏡)
※取扱保険
社保、国保、結核予防法、生保、公的医療助成制度
※横浜市健康診査 年1回
対象者
- 横浜市在住の後期高齢者医療制度被保険者
- 横浜市在住生活保護受給者40歳以上
- 横浜市在住中国残留邦人支援給付制度適用40歳以上
検査項目
- 健康診査
- 心電図
- 肝炎検査
- PSA
- 胃検査
- 大腸検査
詳しくは電話で問い合わせの上予約申し込み
※国民健康保険特定健康診査
対象者
横浜市国民健康保険加入者(例外あり)
検査項目
- 問診
- 身体診察
- 慎重
- 体重
- 胸囲測定
- BMI体格指数
- 血圧測定
- 血液検査(血中脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、血糖値、ヘモグロビンA1c、GOT、GPT、y-GTP、クレアチニン、尿酸)
- 尿検査(尿蛋白、eGFR、尿糖、尿潜血)etc
窓口負担 ¥1,200
往診
当院では往診も行っております。詳しくはお電話にてお聞きください。